日常のセルフケアとして、アイシングを行うシチュエーションはさまざまです。
暑い日のクーリング
練習後のケア
患部のコンディショニング
今回お話するのは「成長痛など慢性的につづく痛みあるときのアイシング方法」です。
患部を温めるべきか、冷やすべきか分からない
このような疑問がある選手・チーム関係者様・保護者様におすすめのコラムです。
スポーツ外傷と障害の違い
外傷 = 突発的な外力・アクシデントで起こるケガ
たとえば、ねんざ・打撲・肉離れ・骨折が外傷です。
障害 = 繰り返される小さな外力・疲労の積み重ねによって起こるケガ
たとえば、オスグッド(成長期の膝痛)・シーバー病(成長期の踵痛)・野球肘が障害です。つまり、使い過ぎからくる痛みのことですね。
外傷と障害。似ている言葉でも意味がまったく違います。”痛み”・”ケガ”という点ではおなじですが、痛みの原因がちがうと、アイシングの考え方も変わってきます。
慢性痛のアイシング
ポイントは2つです。
①中止すべきタイミング
②アイシングの時間と間隔
ひとつずつ説明していきます。
①中止すべきタイミング
アイシングで患部を冷やすことで、下記のメリットが出ます。
- 神経のはたらきが弱まり、痛みを感じづらくなる
- 筋肉のこわばりが小さくなる
一方で冷やしすぎることで、神経マヒや凍傷になるリスクが出てきます。
“冷たすぎて痛い“
”冷たすぎて感覚が分からなくなってきた”
このような場合はすぐに中止しましょう。
②アイシングの時間と間隔
10~20分ほど実施 します。アイシングとアイシングの間隔は1時間ほどとるのが一般的ですが、慢性痛はさほど繰り返す必要はありません。特に理由がなければ1回で大丈夫です。
というのも、慢性痛≒使い過ぎのときは血流の改善を促すことが大切だからです。そこで、冷やすよりも温める必要性が出てきます。
ただし、温めすぎると痛みを悪化させる可能性もあるので、アイシングを控える方向にシフトします。
交代浴も方法のひとつです。
もちろん外傷直後は、必要に応じてアイシングを繰り返してくださいね。
コンディショニングとして、運動後にアイシングをする
筋肉痛や筋肉の疲労を和らげるためにもアイシングは有効です。
運動後4時間以降に行うアイシングでは、筋肉痛や疲労感を和らげる効果は乏しい
夏場の練習や試合後にアイシングを行うなら、早めにしましょう。なぜなら、運動で上がった体温を冷やすことがアイシングの目的のひとつだからです。
局所的な疲労感がある
ケガから復帰間もない時期
このようなときにオススメです。たとえば、冷水に浸けておいたタオルを首や足首に巻いたり、太ももに巻きつけたりすることも有効です。
反対に冬季シーズンは、練習終わりに身体を冷やさないように注意します。必要に応じて患部を冷やすと同時に、足先・指先・身体は冷えないように工夫しましょう。
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