糖質制限のデメリット
糖質制限とは、パンやご飯、糖度の高い野菜・果物を控えることです。糖質制限についての本もたくさん出版され、みなさんにとっても馴染みのある言葉だと思います。
とはいえ糖質制限はおすすめできません。理由は3つあります。
1つ目は、身体が脂肪を溜めこみやすいモードになってしまうからです。たとえば朝ごはんを食べなかった場合、次のお昼ごはんで食べたものを蓄えやすく、そして太りやすくなります。
2つ目は、睡眠の質が低下してしまうからです。食事と睡眠の関係についてピンとこない方も多いと思います。私たちの身体には副交感神経と交感神経があります。副交感神経は身体をリラックスさせてくれ、交感神経は身体を興奮状態にする神経ですね。寝ているときは副交感神経が交感神経にくらべて優位になるので、身体はリラックスして快眠できるわけです。
しかし糖質制限をすると、副交感神経が刺激されにくい状態になり、睡眠の質は低下します。
また脳は酸素にくわえて糖質をエネルギーとしています。
そのため、エネルギーのひとつである糖質が不足すると「記憶力低下」「集中力低下」などの影響が出てしまい、お仕事や学業に支障をきたす可能性があります。
3つ目は、身体が痩せ細ってしまうからです。「え?ダイエットできてるってことじゃないの?」と思う人も多いと思いますが、糖質制限ダイエットをした人の身体は脂肪にくわえて筋肉も痩せ細ってしまいます。
前回もお話ししたように、身体のエネルギーは糖質です。それが枯渇すると身体のなかでは「これ以上エネルギーを使いたくない」という反応がでます。
とはいえエネルギーがなくなってきている状況でも、人の活動にはかならずエネルギーが必要です。そこで体内では「筋肉から助っ人を呼び、その助っ人をエネルギーに変換」させる能力を発動します。
しかし筋肉にも限界があり、助っ人残量が低くなるにつれ、筋肉は小さくなります。筋肉が小さくなると、基礎代謝は低下していき、さらに痩せにくくなります。
このタイミングで食事をすると、1つ目に挙げたように体内に脂肪が蓄積されやすくなり体重は増加します。
痩せたいために行っていたことが、かえって逆効果を生んでいたわけですね。「糖質=太る」ではありません。生きていくために必要不可欠です。切っても切れない関係です。
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