「歩くと脚がしびれる」「腰が痛くて外出が怖い」そんな悩みはありませんか?
腰部脊柱管狭窄症は、年齢とともに多くの人が経験する病気です。岡山市にある当院でも、患者さまからのご相談が絶えません。
そこで今回は、症状をやわらげるストレッチや体操を整形外科医と理学療法士が紹介します。
毎日少しずつ実践することで、再発予防や健康な生活につながります。まずは無理なくできることから始めていきましょう!
腰部脊柱管狭窄症とは?症状と原因

腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)になると、しびれや痛みから外出を控えるようになる方も少なくありません。
この章では、病気のしくみ・症状・診断の流れ・なりやすい人の特徴をわかりやすく解説します。
ご自身の状態を知ることで、「なぜリハビリが必要なのか?」が見えてきますよ。
病態
腰部脊柱管狭窄症とは、腰の神経が骨や靭帯などによって圧迫される病気です。
背骨の中には、神経が通るトンネル「脊柱管」があります。
年齢を重ねると骨が変形したり、じん帯が厚くなったりして、そのトンネルが狭くなります。その結果として神経が圧迫され、脚のしびれや痛みが起きるのです。
たとえば70代の女性が「20分歩くと脚がしびれる」と訴えて来院。MRI検査で脊柱管の狭窄が見つかり、腰部脊柱管狭窄症と診断されたことがあります。
神経の通り道がせまくなり、圧迫されることで症状が出る。これが腰部脊柱管狭窄症の正体です。
主な症状
代表的な症状は、脚のしびれ・痛み・重だるさです。
立っているときや歩いているときに、症状が出やすいことで知られています。
なぜなら歩いているときは腰を反る姿勢になりやすく、脊柱管がさらに狭くなって神経の圧迫が強くなるからです。
反対に前かがみになったり、座ると神経の圧迫がやわらぐため、症状が軽くなるのが特徴です。これを「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」といいます。
「歩くとしびれる・座ると楽になる」この症状のパターンが、腰部脊柱管狭窄症のサインです。
診断の流れ
まずは医師による症状の聞き取りと、腰の動きや神経の反応をチェックします。
その後必要に応じて画像検査をおこない、診断をすすめていきます。
- X線検査:骨の形を確認
- MRI検査:脊柱管の狭さや神経の圧迫状態を詳細にチェック
とくにMRIは、診断の決め手として有効です。
診察と画像検査の両方を組み合わせることで、腰部脊柱管狭窄症を正確に見つけることができます。
なりやすい人・リスク要因
腰部脊柱管狭窄症になりやすい人には、以下のような特徴があります。
- 中高年
- 重労働
- 長年の腰痛持ち
- 高BMI(肥満傾向)
腰に負担をかける生活を続けていると、関節や靭帯が変形・肥厚しやすくなります。
さらに加齢による変性も重なり、脊柱管が狭くなる危険性が増すのです。
「年齢×腰への負担×肥満」が揃うと、腰部脊柱管狭窄症のリスクが高まりやすくなるので注意をしてください。
腰部脊柱管狭窄症に運動療法が推奨される医学的な理由

腰部脊柱管狭窄症の治療には、薬や手術だけでなく、運動療法も重要な選択肢です。
実際に医学的な研究でも、運動療法が症状の改善や再発予防に有効であると認められています。
そこでこの章では以下の項目をとおして、どうして運動療法が腰部脊柱管狭窄症の改善に役立つのかをわかりやすく説明します。
- 運動不足が及ぼす悪影響
- 運動療法が症状改善につながる仕組み
- 他の治療法(薬・手術)との違い
「なぜ体を動かすことが必要なのか?」と疑問を感じている方は、この章を読むことで、リハビリの大切さを実感できるはずです。
運動不足が及ぼす悪影響
運動不足は、腰部脊柱管狭窄症の悪化や再発の大きな原因になります。
なぜなら運動不足によって筋肉が衰えると、腰椎を支える力が弱まり、関節やじん帯に余計な負担がかかるからです。
その結果、脊柱管の狭窄がさらに進んだり、歩行能力の低下につながることがあります。
また高齢者では、筋力低下が転倒や寝たきりを招くリスクもあります。
参考:日本整形外科学会のリハビリテーション指針
運動療法が症状改善につながる仕組み
ストレッチで胸まわりや股関節の柔軟性を高めることで、腰にかかる負担を分散させることができます。
なぜなら腰は、胸と股関節に挟まれた部位のため、上下にある関節の影響を受けやすいからです。
たとえば立ったまま体を反る動作をするときに、胸と股関節がやわらかければ、腰がムリに反ることがなくなります。
このように柔軟性を高める運動療法にくわえて、お腹まわりの筋肉をつけることで、症状の改善効果はより高まっていくでしょう。
他の治療法(薬・手術)との違い
運動療法は副作用が少なく、根本的な体の改善が期待できます。
薬(消炎鎮痛剤など)は一時的に痛みを和らげますが、原因そのものを解決しません。
手術が有効な場合もありますが、高齢者にはリスクもあります。
それにくらべて運動療法は、ご自身で負荷調整をしながら筋力や柔軟性を高められるので「体を整える根本療法」といえるでしょう。
運動療法は、安心・安全・長期的に効果が期待できる治療方法です。
腰部脊柱管狭窄症のリハビリを続けることで得られる効果

腰部脊柱管狭窄症は、痛みやしびれに悩まされるだけでなく、日常生活に大きな支障をきたす病気です。
しかしリハビリを地道に続けることで、症状がやわらぎ、生活の質(QOL)が向上することが多くの研究で示されています。
とくに継続して行うことで得られるメリットは、痛みの軽減にくわえて、再発の予防や心理的な安心感にもつながります。
この章では、リハビリを続けることの重要性と、その具体的な効果についてご紹介します。
- 痛み・しびれの軽減
- 再発や寝たきり予防
- 歩行距離や日常動作の改善
- 精神的な安心感とモチベーション維持
痛み・しびれの軽減
リハビリの継続は、神経への圧迫をやわらげ、痛みやしびれの緩和につながります。
腹筋や背筋を中心とした筋肉を鍛えることで、背骨の安定性が増し、神経への圧迫が軽くなります。
またストレッチによって筋肉の緊張がほぐれると、血流も改善し、神経の回復が促されるのです。
筋肉のサポート力と柔軟性が上がることで、神経への負担が減り、痛みやしびれがやわらぎます。
再発や寝たきり予防
リハビリは、腰部脊柱管狭窄症の再発予防や寝たきりリスクの軽減にも効果的です。
というのも高齢者の寝たきりの原因に、慢性の腰痛や下肢の運動障害があるからです。
だからこそリハビリで筋力と柔軟性を保つことで、再発しにくく、転倒もしづらくなります。
続けるリハビリは、転ばぬ先の杖。将来の寝たきりを防ぐカギとなります。
歩行距離や日常動作の改善
リハビリを続けることで、「歩ける距離が伸びた」「階段が怖くなくなった」と実感する人が多くいます。
その理由は、筋肉の働きが改善することで、関節の動きがスムーズになり、結果として日常生活動作の負担が減るからです。
実際に多くの研究でも、運動療法により連続歩行距離が延びたと報告されています。
リハビリは、できなかったことができるようになることの喜びを生み出してくれますよ。
精神的な安心感とモチベーション維持
身体の不調は、心にも大きなストレスを与えます。
とくに「また悪くなるかも…」「このまま悪くなるのでは…」という不安は、痛みを増強させる原因となります。
そのためリハビリを通じて「自分の体は変われる!」と感じることが、心の安定とモチベーションの維持に直結するのです。
実際に以前は外出すら怖かった方が、「リハビリでスタッフの方と話すのが楽しみ!」と、積極的に外出できるようになった事例もあります。
このようにリハビリは、心の不安を和らげ、自信と前向きな気持ちを育てます。
自宅でできる腰部脊柱管狭窄症のストレッチと体操

腰部脊柱管狭窄症のリハビリは、医療機関だけでなく、自宅でコツコツ続けることがとても大切です。
この章では、理学療法士がオススメする安全で効果的なストレッチを紹介していきます。
- おすすめのストレッチ
- 安全におこなうポイントと注意点
- 毎日続けるためのコツ
忙しい方や通院が難しい方も、自宅で安心して始められる内容ですよ。
おすすめのストレッチ
腰部脊柱管狭窄症に効果的なストレッチは、「前屈ストレッチ」「キャット&ドッグ」です。
腰部脊柱管狭窄症は腰を反ると痛みを増しやすい特徴があるので、その反対に前屈系の動きを取り入れることで脊柱管を広げる効果があります。
- 座って前屈ストレッチ:椅子に座り、ゆっくり背中を丸めて前に倒れる。腰が痛まない範囲で
- キャット&ドッグ:四つんばいで背中を丸めたり戻したり。呼吸を止めずにリズムよく
毎日少しずつ取り組めば、身体の変化を感じやすくなりますよ!
安全におこなうポイントと注意点
ストレッチのポイントは、「気持ちいい」〜「痛気持ちいい」程度でおこなうことです。
というのも痛みを我慢して動かすと、筋肉や神経を逆に痛めてしまう恐れがあるからです。また姿勢が悪い状態で続けると、かえって関節や腰への負担が大きくなることも。
医師や理学療法士の指導のもとで、フォームを確認しておくと安心です。
その他の注意点は、以下のとおりです。
- 痛みがある日は無理をしない
- ストレッチ中は呼吸を止めない
- 反る動きは避け、丸める方向を意識する
- バランスを崩しやすい姿勢は避ける(例:片足立ちなど)
毎日続けるためのコツ
毎日続けるためのコツは、運動やストレッチを生活の中に取り入れることです。
たとえば以下のような工夫を参考にしてください。
- 歯磨きをしながら踵あげをする
- 寝る直前をストレッチ時間にする
- テレビを見ながらストレッチをする
毎日続けるには「気軽さ」と「ちょっとした工夫」が大切です。自分に合ったリズムを見つけていきましょう。
腰部脊柱管狭窄症で避けるべきストレッチと体操

腰部脊柱管狭窄症では、すべてのストレッチや体操が安全というわけではありません。
間違った動きや無理な姿勢は、かえって神経の圧迫を悪化させてしまう恐れがあります。
この章では、避けるべき動きやそのリスク、もし不安なときにどうすればよいかをわかりやすくお伝えします。
- 避けるべき動きと姿勢
- 無理をするとどうなる?悪化リスク
- 不安な場合はどうする?
避けるべき動きと姿勢
たとえば以下のように、腰を強く反らす動きや体を急にひねる姿勢は避けましょう。
- うつ伏せで上半身を反らすストレッチ
- 仰向けで脚を無理に上げるレッグレイズ
これらの動作は脊柱管を狭くしてしまい、神経への圧迫を強めます。
とくに背中を反らす動きは、筋肉や関節に過度な負荷がかかるため注意が必要です。
動きの方向に注意しながら、安全な範囲内で行うことが重要です。
無理をするとどうなる?悪化リスク
無理な体操は、痛みの悪化を招くことがあります。
脊柱管狭窄症では、神経がすでに圧迫されて敏感な状態です。
そのため強い動きや急な刺激は、歩行困難や排尿障害などに発展するケースが考えられます。
不安があるときは、専門家に確認しながら行うことが大切です。
不安な場合はどうする?
ストレッチや体操に不安があるときは、理学療法士や整形外科医に相談しましょう。
なぜなら一人ひとり身体の状態は異なるため、ご自身に合った運動を知ることが大切だからです。
たとえば整形外科クリニックでは、理学療法士が身体の動きを評価し、安全で効果的なリハビリメニューを提案してくれます。
不安や疑問があるときは、プロに頼るのがいちばん安全で確実な方法です。
整形外科クリニックでできる治療・リハビリ内容と相談方法

腰部脊柱管狭窄症の治療では、自宅でのケアだけでなく、整形外科クリニックでの専門的なサポートがとても大切です。
医師による診察と理学療法士による評価をもとに、ご自身に合ったリハビリをおこなうことで、症状の改善や再発予防が期待できます。
この章では、整形外科で受けられる具体的なリハビリ内容、初めて受診する際の流れ、そして岡山市にある当院「あおき整形リハビリクリニック」をご紹介します。
- 受けられる治療・リハビリ内容
- 初めての相談・受診の流れとポイント
- 岡山市でリハビリを相談できる整形外科クリニック
受けられる治療・リハビリ内容
整形外科では、薬物療法・物理療法・運動療法・徒手療法・生活指導など多角的な治療が受けられます。
たとえば症状の強さや日常生活の状況に応じて、痛みを和らげる治療(内服薬・注射)と並行して、理学療法士によるリハビリ指導や機器を用いた電気・温熱療法をおこなうなどです。
運動療法では、筋トレ・ストレッチなどが個別に提案されます。
多面的な治療を組み合わせることで、より効果的に症状の改善が期待できるでしょう。
初めての相談・受診の流れとポイント
初診時は、症状の説明と検査、今後のリハビリ計画の相談がおこなわれるのが一般的です。
そのため来院前に以下のことをまとめておくと、診察がスムーズに進むでしょう。
- 症状の出る動作や時間帯をメモしておく
- 使用中の薬・診断歴がわかるものを持参
- 不安なこと・やりたい生活目標を伝える
たとえば「長く歩けるようになりたい」と目標を伝えれば、普段のお散歩ルートを想定した歩行訓練がリハビリプランに組まれることが考えられます。
はじめての受診でも安心して相談できるように、あらかじめ準備をしておくことがポイントです。
岡山市でリハビリを相談できる整形外科クリニック
岡山市北区にある当院「あおき整形リハビリクリニック」でも、地域の皆さまの腰痛治療・リハビリに力を入れています。
理学療法士が常駐しており、ひとり一人に合った運動メニューを提案。機器を用いた物理療法との併用も可能で、予約制で待ち時間が少ないことが特長です。
腰部脊柱管狭窄症に関してよくある質問(FAQ)

腰部脊柱管狭窄症について調べると、「いつ病院に行けばいいの?」「リハビリの効果ってどれくらいで出る?」「手術後でもストレッチしていいの?」といった疑問を持たれる方が多くいらっしゃいます。
この章では、患者さまから実際によく聞かれる質問を3つ取り上げ、わかりやすくお答えします。
- クリニックに相談するタイミングは?
- どのくらいの期間で効果が感じられますか?
- 手術後でもリハビリやストレッチはできますか?
不安や疑問を解消することで、安心してリハビリに取り組めますよ。
クリニックに相談するタイミングは?
「歩くと脚が痺れる」「休むと楽になる」という間欠性跛行(かんけつせいはこう)が出たら、なるべく早く専門医に相談しましょう。
「様子を見る」のではなく、「あれ?と思ったら相談」が早期回復の第一歩です。
どのくらいの期間で効果が感じられますか?
個人差はありますが、リハビリ開始から1〜3か月で効果を感じ始める人が多いです。
大切なのは、無理をせずに続けること。焦らず、自分のペースで取り組めば、体は応えてくれます。
手術後でもリハビリやストレッチはできますか?
はい、手術後こそリハビリとストレッチが大切です。
というのも手術で神経の圧迫が取り除かれた後も、筋肉のバランスや姿勢はすぐには改善されないからです。
医師と相談しながら取り組みましょう。
まとめ:腰部脊柱管狭窄症のリハビリ・ストレッチで健康な生活を取り戻そう!

腰部脊柱管狭窄症は、年齢や生活習慣によって誰にでも起こりうる病気です。
しかし適切なリハビリによって、痛みやしびれは軽くなり、再び自分らしい生活を取り戻すことができます。
何より大切なのは、「ひとりで抱え込まないこと」と「続けてみること」です。
岡山市北区にある当院「あおき整形リハビリクリニック」でも、みなさまの不安や悩みに寄り添いながら、最適なリハビリをご提案しています。
つらい症状にお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

